鼠径ヘルニア、腹壁瘢痕ヘルニア、再発鼠径ヘルニア
鼠径ヘルニアとは,足の付け根あたりが膨らんでくる良性の疾患です。膨らんでくる前に痛みや違和感を感じる事もあります。初期の段階では仰向けに休むと無くなります。男性では陰嚢までその膨らみがつながる事もあります。その部分にお腹の中の臓器が入り込んでしまうと、強い痛みを感じ戻りにくくなってしまいます。放置しておいても治らず大きくなってしまうため、手術が必要です。
当院では、ともに全身麻酔で治療します。2泊3日が基本ですが、ご希望により計画する事ができます。
お気軽にご相談ください。
1. 鼠径(ソケイ)ヘルニアを生じている状態では、お腹の中に空気を入れてお腹の中から観察すると、このような“へこみ”として観察できます。この“へこみ”の中にお腹の脂肪や腸が入り込むと、膨らんだ状態になります。出たものがお腹の中に戻ると、平らになります。 | |
2. 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術では腹膜を剥がして、腹膜の外側にメッシュという白い網目構造のものを留置してへこまない状態(外からは出ない状態)にします。 | |
3. メッシュを置いた後、腹膜を縫い合わせて閉じます。 |
以前お腹の手術をして、傷の一部がふくらんで来た(出っ張って来た)等の悩みを抱えていらっしゃる方はおられないですか???
これは、以前の手術の時に切った筋膜の一部に弱い所ができてしまっている可能性があります。腹壁瘢痕ヘルニアはその弱い所から、腹膜が出て来てその中に腸や脂肪が出て来ている状態です。
・ 腹腔鏡を用いて修復する場合と、同じ傷を切って開腹下に修復する場合とを状況によって選択しております。基本的にはメッシュという人口の膜を用いて修復します。
放っておいて大丈夫とか、治すのが大変だからとか言われて場合でも、あきらめないで是非一度ご相談ください。
1. 腹壁瘢痕ヘルニアでは、以前の手術の傷の一部が弱くなり、写真の様にお腹の中の脂肪や腸がはまり込んでいる状態です。 | |
2. はまり込んでいる臓器を戻すと、写真の様に見えます。 | |
3. ここに大きな膜を置き、ズレないように固定して、再びはまり込まないようにします。 |